人の健康を司る「食」の仕事がしたかった
ーーーKさんはもともと調理関連の仕事を希望されていたんですよね?
はい。
私は自分の両親が飲食店を営んでいたこともあり、子供の時から食への関心は高い方だったと思います。
栄養士になりたいと思うようになった直接的な理由としては、いつもお店に来てくれていた常連さんたちが「減塩」や「カロリー制限」「糖質制限」といったような健康に直結する話題を口にするようになったことがあります。
町の小さな飲食店だったので常連さんの客層の平均年齢が高かったということもありますね。
今も管理栄養士として仕事をしていくときには、実際にそれを口にする人がいるということは常に忘れないようにしています。
ーーー最初は両親の飲食店を手伝うつもりで大学で栄養学を専攻したんですね。
そうですね。
私が進学したのは関東にある女子大の栄養学部だったんですが、在学中には人間学や環境学なども積極的に履修しました。
最初は食品についてもっと深く知りたいという興味が強かったんですけど、段々とそれ以外の「人」に注目をするようになっていったということかもしれません。
両親の経営していた飲食店は人口減少や大手チェーン系レストランの進出があって、在学中から「継がないで自分の道を探してほしい」と言われてしまいました(笑)。
そのおかげというのもおかしいですが、自分の興味のある分野を自由に学習してそれから就職活動をしていくことができたと思います。
転職活動では思っていたよりも苦戦したことも
ーーー最初に就職をしたのは老人福祉施設だったんですね。
そうですね。
やっぱり自分が栄養士を目指した1番のきっかけである「身の回りのお年寄りのための食事」に携わりたいという気持ちが強くて。
ですが仕事を続けていくうちちょっとマンネリ感が出てきたというか、もっと大きな仕事をしてみたいという欲が出てきてしまいました。
それとあまり大きな声では言えませんが、当時勤務していた施設の院長の方と考え方がどうしても合わなかったということもあります。
ーーー専門資格の管理栄養士としての転職活動はどうでしたか?
思ったよりも苦戦したというのが正直な感想です。
私は転職は決意したもののハッキリ次に何かしたいという志望があったわけではなかったので、とりあえず条件ばかりを気にして転職先を探していました。
ですが思うように自分で情報を集めることができなかったということもあり、途中から路線を変更して人材紹介サービスを利用することにしました。
先ほど管理栄養士は専門資格と言われましたが、専門資格であるからこそ求人情報が集めにくいという側面はあったようです。
最初からプロにお願いをしていたらもっと情報を楽に探せたのにとちょっと後悔しています(笑)
これからはより多くの人が求める食を作りたい
ーーー現在の食品メーカーの開発室という仕事はどうですか?
始めは全く畑違いのところに就職したので「長く続けることができるだろうか?」と不安に思う場面もありました。
ですがみな「食」に対してとても真剣に考えてくれる人たちばかりで、いい意味で毎日の刺激になってくれています。
私は管理栄養士として新たに開発する食品の栄養面のバランスを考えることを担当していますが、よくチームの別の担当の人とはぶつかりながら開発作業をしています。
仕事をしていてまだまだ知識が不足してるなと感じる部分も多いので、今後はフードコーディネーターなどもっと見た目に配慮した提案ができるような資格も取得してみたいです。