「ながら」にはよいものと悪いものがある
子供の時など、テレビを見ながらご飯を食べて怒られた経験がないでしょうか。
他にも音楽を聞きながら勉強をしたり、雑談をしながら仕事をしたりといった「ながら」の行動はとにかく悪い行動としてとらえられがちです。
一人暮らしなど人目が気にならない生活をしていると、そんな「ながら」がついつい常態化してしまいダラダラとお菓子をつまみながらテレビやインターネットをしていたりしてしまいます。
何かをしながら別の何かをするという同時並行的な行動をすることを「マルチタスク」と言ったりもします。
マルチタスクとはインターネットで複数のソフトを立ち上げて別々の作業をさせるということからとった言葉で、人ではなくパソコンにおいてはそんなマルチタスクがいくつできるかはスペックの高さに由来してきます。
人間でも聖徳太子のように10人の人の言葉を同時に聞き分けることができるような超マルチタスク人間も中にはいるのでしょうが、通常の生活を送る一般市民ではできてもせいぜい2つくらいの行動まででしょう。
日常生活においてはマナー的によくない「ながら」ですが、仕事をする現場においては「ながら」ができるかどうかがその人の仕事能力に大きく関わってきます。
仕事における「ながら」をするときにはそれを適切に行うための頭の使い方をしていかないといけません。
認知症患者に見られるマルチタスク不能
私達は普段の生活でも自然にマルチタスク的な考えで行動をしていることがあります。
わかりやすいのが料理で、例えば鍋に水を入れて火にかけたとき、お湯が沸騰する前に煮込む野菜を用意したり、同時にできあがるように他の焼き物をしたりといったようなことをしていきます。
人の脳機能が急激に低下するのが認知症ですが、認知症の初期症状の一つにこのマルチタスク的行動が極端にできなくなるということがあります。
それまで当たり前にできていた料理の手順ができなくなってきたら、かなり脳機能が低下してきていると見てよいでしょう。
言い換えれば、私達は普段の生活や仕事をより効率的に行うためには脳機能を高めてより多くのマルチタスクができるようになる必要があるということです。
マルチタスク的な頭の動かし方を訓練するために料理をすることは大変有効なので、男性などあまり普段台所に立たない人も積極的に挑戦してみることをおすすめします。
集中すべきところに気持ちを集める
便利なマルチタスク的思考や行動ですが、実際にやろうとするとその行動のどれもが適当で疎かになってしまうということもよくあります。
仕事が苦手な人に計算と書類作成と清掃を同時に頼んだら、計算は間違っており書類は誤字脱字だらけで清掃は粗雑なんていうこともあるでしょう。
これは一見マルチタスクで同時に仕事をしているように見え、実はそのどれにも集中をしていないということが関係しています。
逆説的ですがマルチタスクを成功させるためには、同時に作業をしつつ実際に今とりかかっていることにはしっかり一点集中するという異なる頭の使い方を同時にする必要があります。
簡単なことではありませんが、これは訓練次第で必ずできるようになることなので少しずつ身につけていくようにしましょう。