放射能が身近になってしまってからより注目が集まる放射性物質の毒性
東日本大震災では国内に未曾有の大災害を経験し、自然の恐ろしさを痛感した私達ですが、そこにプラスして脅威を知ったのが核についてです。
福島の原発が地震、津波の被害を受けたことで水素爆発が起り、津波の恐ろしさ、放射能の恐怖をテレビのニュース画面から目の当たりにし、現実とは思えないような状態を記憶されている方が多いと思います。
放射能は怖い、これは唯一の原爆国である日本の国民だからこそ深く理解してきたことですが、実は戦争がない世界となってからこの恐怖を忘れていたことを心の底から後悔した人も多いはずです。
放射能が怖いのはその放射性物質に毒性を持っているためですが、こうした核についての研究の中でわかっていない事の方が多いとされています。
今回、核分裂による原子核の色々なちぎれ方を捉える事が出来たという画期的な研究成果が発表されています。
原子核の中性子放出、ちぎれ方の解明の研究とは
今回の研究を行ったのは国立研究開発法人日本原子力研究開発機構先端基礎研究センターと、東京工業大学塔共同チームによるものです。
研究によって核分裂が起きた時、原子核のちぎれ方をとらえ、原子核から中性子放出、さらにこのちぎれ方の関係性を明らかにしたという成果があります。
ウランのように思い原子核が余分となるエネルギーを加えられると形を変え2つにちぎれるという現象が起こりますが、これが核分裂です。
この2つにちぎれてできた2つの原子核の重さのバランスを観測し、どのように形を変えて核分裂を起こすのか調べることができるといいます。
放射性物質毒性の低減には核分裂を利用する方法がある
放射性物質の毒性をさげる方法が高いエネルギーの中性子を原子核にぶつけることで核分裂を起こす方法です。
この時、原子核はいくつか中性子を放出し別の原子核になり、さらに核分裂を起こすこともあります。
この状態では原子核のちぎれ方が様々なので、核分裂がどのように起きるのかを調べることが出来ない状態です。
しかし、今回の研究で原子核のちぎれ方について実験したデータと、原子核から中性子が放出される効果をあわせた理論計算を比較し、一つ一つの原子核のちぎれ方をとらえることに成功しています。
今後、この研究の方法を活かし、もっとも重い原子核標的について研究を始めていく予定です。
この原子核は99番元素アインスタイニウム-254の研究となります。
これまで研究出来なかった高エネルギーの核分裂についての理解が出来るようになり、今だ解明されていない核分裂現象についても解明につながると期待されているのです。
こうした研究を行い核分裂に対して理解が深まっていくことで、放射性物質の毒性の軽減等についても貢献が期待されています。
核という非常に危険なものについての研究はこれから先も継続されていくのです。